ヒアルロン酸注射とは
ヒアルロン酸注射は、関節の痛みを取るための治療方法の一つです。特に、膝関節や肩関節由来の痛みを緩和する目的で使用されます。医師による診察の結果、変形性膝関節症および肩関節周囲炎の場合に適用されます。
ヒアルロン酸とは
ヒアルロン酸とは、私たちの体内に自然に存在する成分です。へその緒、関節液、皮膚、目などに多く含まれています。関節内では、関節腔を満たす関節液や関節軟骨などに含まれ、潤滑作用やクッションのような働きをしています。しかし、年齢とともにヒアルロン酸の量は減少し、痛みや炎症の原因となります。
ヒアルロン酸注射の方法
ヒアルロン酸注射は、痛みを和らげ、炎症を抑制するために使用される治療法です。痛みを感じる箇所に医師が直接注射します。注射は外来ベッドで行われ、膝関節の場合は仰向けに、肩関節の場合は座った状態で行います。当院では、超音波画像診断装置を使用してエコーガイド下に注射を行います。
ヒアルロン酸注射の効果と合併症
ヒアルロン酸注射により、痛みを和らげ、炎症を抑制することができます。しかし、合併症も存在します。
- 刺入時の痛み
- ヒアルロン酸注入時の痛み
- 皮下出血
- 消毒薬によるアレルギー(ヨードアレルギー)
- 関節炎、関節内膿瘍
注射後に異常を感じた場合は、すぐに当院にご連絡ください。また、注射後は局所を清潔に保ち、当日の入浴やプールは避けてください。
ヒアルロン酸注射Q&A
Q:関節の痛みがあれば打ってもらえますでしょうか?
A:適応病名(変形性膝関節症、肩関節周囲炎)が決まっておりますので、まずは痛みの原因が適応病名からくるのかどうかをはっきりさせる必要があります。検査をして適応病名で診断がついたら、注射することは可能です。
Q:何回くらい打つことができますか。
A:原則的にいずれの箇所でも注射は5回までとなります。ただし変形性膝関節症の場合、症状をみながら痛みが強ければ適宜注射を追加していくことは可能です。
Q:毎週打つことはできますか。
A:5回までの間であれば、毎週注射を打つことができます。追加で6回目以降注射していく場合は、2週間以上間隔を開けて打っていく必要があります。