当院ではペインクリニックを開設しているため、帯状疱疹後神経痛(PHN; post herpetic neuralgia)の患者様も多くかかられます。
PHNは、帯状疱疹の皮膚症状は落ち着いているにも関わらず、神経へのダメージが残存するため様々な疼痛症状を呈する神経障害性疼痛の一種です。神経障害性疼痛の症状には以下ようなものがあります。
・痛覚過敏(痛覚感度以下の刺激で痛みを感じること)
・アロディニア(痛み刺激以外の刺激で痛みを感じること)
・感覚鈍麻(感覚が乏しくなること)
例えば、洋服がこすれただけで痛みが出たり、冷たい刺激を痛みに感じたりする症状が出現します。
最近では神経障害性疼痛の治療薬も発達してきており、ガイドラインも発表されています。そのため治療方法は数多くありますが、依然として難治性の疾患であることに変わりはありません。
加えて50歳以上の方の3人に1人が帯状疱疹にかかると言われているため、その予防が期待されてきました。
本年から満を辞して、成人向け帯状疱疹ワクチンの摂取が認可されました。
予防接種ですので、他のワクチン類と同様に健康保険は使用できませんが、帯状疱疹を有効に予防することができるようになったことは大変画期的と言えると思います。
当院ではペインクリニックを行う診療所として、帯状疱疹の予防に積極的に取り組む方針を決定しました。
まだまだ安価なワクチンとは言えませんが、社会的な意義は大きいと考えております。
<帯状疱疹ワクチン>
自費診療:8,640円(税込)
50歳以上限定
各種注意事項ございますため一度当院へご来院頂く必要があります(電話予約でのワクチン摂取不可)
注:ワクチンの摂取開始は2018年12月1日からとなります。