野菜には寒熱それぞれの働きがあります。よく知って日々の健康に役立てましょう。
・豆腐
カラダの余分な熱をとる豆腐は、古くから熱をとる食材として知られています。民間療法の中には、高熱時に豆腐湿布を用いるなども知られます。漢方でいうところの「脾」を活性化して、食物の消化を助けます。また潤いを与える効果があることから、口の渇きにもおすすめです。
・なす
なすもカラダの余分な熱を取ります。豆腐同様に「脾」の働きを助け、食欲不振や胃もたれなどを感じた時に食べると良いかもしれません。水の巡りを助けるので、むくみとりの効果もあります。「秋茄子は嫁に食わすな」という言葉がありますが、これは女性が身体を冷やして体調を崩さないように、という思いが込められているという説があります。
・ニガウリ
苦味がカラダにこもった熱をとるので、夏のほてりや暑気あたりに効果があります。漢方的には「心」や「肺」の熱をとるとされており、暑さからイライラして眠れない時などにも効果を発揮してくれます。
その他、きゅうりや冬瓜などのウリ科の野菜は、水の巡りをよくしてむくみをとり、カラダにこもった熱や湿気を取り除きます。
次に「身体を温める食材」です。
冷房などの冷気でカラダが冷え、関節が痛んだり体調が優れない時に食べると良いかもしれません。
・ねぎ
辛味のねぎは、カラダを温めて気血の巡りをよくする食材とされます。寒気を伴った風邪の初期などに有効です。
・しょうが
新陳代謝を高めてカラダを温めます。「肺」の働きを良くして、冷えで悪化する咳や痰に有効です。しょうがは生の状態では「ショウガオール」という成分がカラダを冷まし、熱を加えると「ジンゲオール」に成分変化してカラダを温めるという特徴があります。カラダを温めたい時は、熱を加えて摂取するように心がけましょう。
・かぼちゃ
夏の野菜はほとんどがカラダを冷やす働きを持っている中で、かぼちゃはカラダを温めます。「脾」の働きを助けて、消化吸収を助けます。また気を補って体力をつけます。何となくだるい疲労感や食欲不振などに良いでしょう。
いかがだったでしょうか。日々の食事に少し漢方・薬膳の知識を取り入れて、元気に夏を乗り切っていきましょう。